🌿 太古より世界各地で薬草とされる【よもぎ】
キク科ヨモギ属の学名【Artemisia アルテミシア】は、ギリシア神話の女神アルテミス、医術の心得があった古代ペルシャ王妃アルテミスに由来と諸説あります。いずれにしろヨモギ属が昔から女性と深い関係にある薬草だったことがわかります。また高い栄養価や効能があることより「ハーブの女王」とも呼ばれます。
🌿 中国では「艾葉 がいよう」という生薬
中国では【病を艾(と)める】という意味から艾葉と呼ばれる生薬。温経止血効果や飲む腹巻きともいわれ下腹部の冷えによる腹痛、月経痛、生理不順などの婦人科の不調解消に適した婦人科の要薬とされています。
🌿 和ハーブとしての【よもぎ】利用法
昔から繁殖力・生命力が強く、食べて(食用)、付けて(コスメ)、浸かって(薬湯)、嗅いで(アロマ)、燃やして(お灸)、魔除けとして良しと多くの用途に利用されてきました。
鮮やかな緑と独特な香りが春の味覚に欠かせない草餅(よもぎ入り草餅・草団子は邪気を払う縁起物)、乾燥させた葉裏の白毛だけ集めると艾(もぐさ)、乾燥した葉は蚊遣りとして蚊よけ、最近ではよもぎ蒸しなどにも利用されています。
🌿 現代医学的にみた【よもぎ】
ビタミン、ミネラルを高バランスに含み有効成分が豊富。特によもぎに含まれる【クロロフィル】という成分は、血中コレステロールを低下させ、老廃物のデトックスが期待できるようです。
🔶 春分に【よもぎ】摘みに出かけよう
春分は、冬(陰)から春(陽)へ陰陽転化の日。日ごとに陽気が高まり、植物が芽吹き、虫たちも活動を始めます。
また春分の日(3月20日)は、お彼岸の中日(ちゅうにち)です。お墓参りやご先祖供養をした後、ゆっくり春の日差しの中、よもぎの新芽を摘み、独特の香りでリラックス・リフレッシュしながら、春に乱れやすい自律神経を整えましょう。
棗(なつめ)・陳皮(ちんぴ)・甘草(かんぞう)と組み合わせるとパワーアップ!
冷えていない方やほてりのある方は 緑茶 をベースにするとおいしくなります。
國際中医薬膳師 西村智子